今回のブログは「子どもたちにすすめたい歌シリーズ④」の予定でしたが、台風19号のニュースを見ていて、台風の進路に住んでいる方々のことが気になって筆が進みません(正確に言えば、キーボード打ちが進みません)でした。
そこで今回は、私の知人を含めた東海~関東~北陸~東北に住んでいる方々の無事を信じて「釜石の奇跡」について書いた通信を紹介します。
釜石の奇跡
義務教育、最後の避難訓練があった。
「何もこんな時期に…」と思った人もいるかもしれない。
君たちが卒業する3月9日まであと10日。公立入試まであと8日だからねぇ。
君たちの前に、僕が卒業させた人たちの卒業式は、今から7年前の2011年3月11日。
あの日、彼らは3年間の思い出とともに涙なみだで卒業していった。
卒業式後は、駐車場でいろんな人と写真を撮った。楽しいひとときだった。
卒業していった子たちが帰った後、職員室で一息つきながらお昼のお弁当を食べていた。
誰かが「東北が大変なことになっとる!」とテレビをつけた。
2011年3月11日
息を呑んだ。
真っ黒い濁流が、何十台もの車をのみこんだ。高台に上った人たちの寸前まで、津波が押し寄せ、悲鳴が上がっていた。
特撮ではなく、実際のニュース映像。あの一台一台には人が乗っているのかもしれなかった。
東日本大震災だ。
時期的に卒業シーズン。
東北の中3生も卒業式だったかもしれない。
災害は時期を選んではくれない。
「何もこんな時期に…」って時にだって起こりうる。
釜石の奇跡
岩手県釜石市の小中学生は、普段から大学の先生が提唱する「防災教育」を学んでいた。
「君たちは守られる側ではなく、守る側だ。自分より弱い立場にある小学生や高齢者を連れて逃げるんだ」と教えられていた。
彼らはこのことを「知り」「感じ」そして「行動」した。
釜石市の小中学生の生存率は99.8%。
しかも彼らは「こんなところまで水が来たことはないから大丈夫」という老人たちを説得して、高台まで避難させた。
このことを誰かが「釜石の奇跡」と呼んだ。
でも僕は「奇跡」を信じていない。これはきっと「必然」だったと思っている。
学校は「生き方」を教えるところだ。「防災教育」という勉強を君たちにしたことはなかったけれど、命の大切さは伝えてきたつもりだ。この際、奇跡だろうが必然だろうがなんでもいい。生きて生きて生き抜こう。
今、「河川の氾濫が相次ぐ」というニュース速報が流れ、心を痛めています。奇跡だろうが必然だろうが何でもいいので、どうぞ無事でいてください。
実際の通信では、東日本大震災の際の津波で流されていく写真を載せました。でも今日のブログには載せたくなかったので、フリー素材の卒業式のイラストを使いました。神様とか縁起とか信じてない私ですが、こんな時、遠くにいる私は神様に祈るくらいしかできないってことも知っています。どうか無事に!