もへちゃん先生の学級通信

一日お疲れ様です。もへちゃんクラスの1人になって、ちょっとホッとできる学級通信を読んでみませんか?

1月17日…阪神淡路大震災 あれから25年。発展したこと、停滞したままのこと

 1995年1月17日早朝に阪神淡路大震災が発生しました。

 当時、私は31歳。

 物心ついてからその歳まで、地震や台風等、それなりにありました。

 しかし、阪神淡路大震災は、それまでの私が見聞きしたことがないほどの大災害でした。

 今回、紹介する通信は、阪神淡路大震災について書いた1995年1月19日に発行の「学級通信No.43」です。

兵庫南部地震

記録40

 地震の怖さがよくわかりました。

 小さい頃住んでいたところです。

 (数年前まで住んでいた神戸があのようになるとは…。こわいですね お母さんより)

 

 ついに死者が3000人を超えた。

 僕は31年間生きてきたけど、こんな大災害は見たことも聞いたこともない。

 ドラマでもない

 遠い国の出来事でもない

 本当に3000人もの人の命が、おとといの早朝(僕たちが寝ているとき)奪われたのだ。

 

 人間1人の命はとてつもない重さを持っている。

 残された者の悲しみがそれを証明している。

 それなのに、今回の地震では3000人を超える人が死んでしまった。

とんでもないことがおこってしまった

 

 僕の友だちの◯◯は、現地で救助活動に参加している。

 僕は何ができるのだろう。

 君は何ができるのだろう。

 

 自分自身が歯がゆいのだ、今、何もできない自分が。

 「生きるための力をつける」学校に勤めているのに…

 

 昔、生徒にこんなふうに語ったことを思い出した。

「天災(地震津波、火山の噴火…)で人は死ぬことがある。一方で、戦争や対立で死ぬ人もいる。

 天災はどうしようもないが、戦争や対立は僕たち人間の知恵で避けられるのだ。そのために勉強をしてるんだ。」

 

 でも、今度の地震での様子をニュースで見てて、

「天災はどうしようもない」とは言えないと感じた。

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Wikipediaより引用
  • 壊れないマンションが作れなかったのか
  • 壊れない高速道路が作れなかったのか
  • 火事をすぐに消せなかったのか
  • 瓦礫から人を助け出す時間をもっと短縮できなかったのか
  • 地震を予知できなかったのか

  

 人の命を守る

 そして自分の命を守る

 そのためにしなくてはならないことがたくさんあるのだ。

 君たちの将来にかかっている。

 

 阪神淡路大震災の犠牲者は最終的には6000人を超えました。

 この通信を書いていた時は、日が経つにつれて被害者数がどんどん増えてました。

 ちなみに、通信の表題が「兵庫南部地震」なのは、起こった地震をなんと呼ぶか、まだ統一見解が出される前だったからです。

 

 通信では

「今、何もできない自分が歯がゆい」

と書いてます。

 個人として何をしたらいいのか、わからなかったからです。

 しかし、生徒会指導の係でしたので、生徒会執行部の子たちと話し合い、「まず募金をしよう」ということになりました。

 すぐに職員の運営委員会で了承をもらいました。

 並行して書記の子に生徒会だよりを書いてもらいました。

 1月17日早朝に起こった地震

 その2日後に生徒会だよりは全校に配布されました。

 私が担任してたクラスでは、1月19日の帰りの会で、今回紹介した「学級記録No.43」を読んだ後に、募金を呼びかける生徒会だよりを配布しました。

 

 通信では

「人間1人の命はとてつもない重さを持っている。残された者の悲しみがそれを証明している。」

と書いています。

 この当時、私はこの言葉を頭で理解しているだけでした。

 今は違います。

 2年前、娘を亡くしました。

 娘の命はとてつもない重さを持っていました。

 医者からは「折り合いをつけなきゃ」と言われますが、未だに折り合いをつけることができないままです。

 

 通信では、

「 人の命を守る。そして自分の命を守る。そのためにしなくてはならないことがたくさんあるのだ。君たちの将来にかかっている。」

と書きました。

 当時の子どもたちはもう社会人ですが…まだ社会を変えるほどの影響力は持ち得てないかな?

 当時の子たちを含んだ私たちは、阪神淡路大震災を教訓として、社会全体が悲劇を減らすための様々な発展を遂げているように思います。

 例えば建築基準法改正とか、スマホによる緊急地震速報とか、迅速な避難所開設とか…。

 心強いことです。

 

 さて、思うにこの頃以降、地震津波、台風等、自然が牙をむくことが多くなったように思います。

  津波や台風については、地球温暖化が原因とも言われています。

 グレタさんをはじめたくさんの人が呼びかけているにも関わらず、経済優先主義の大人たちは変わる気がさらさら無さそうなのが気がかりです。

 

 一方、地震については、マグニチュード8~9クラスの南海トラフ地震が30年以内に起こる確率が70~80%と言われ、様々な被害予想が出されています。

 気がかりなのは地震国である我が国には、54基の原子力発電所(2020年1月現在、稼動中は9基)があること。

 そして、様々なところが出した被害予想の多くは、原子力発電所の事故には触れていないのだそうです。

 経済主義優先の大人への忖度なのか

 原子力発電が、輸入にたよっているエネルギー問題を解決するための国策だからか

 理由は私にはわかりませんが、とても気がかりです。

 

 ある方のブログには、

日本には大量のプルトニウム保有しており、原子力発電所を稼働し続けなければ『日本は核保有を企図しているのではないか』という疑いの目を世界から向けられる」

と書かれていました。

 「将来の核武装のための原子力発電所」というのは聞いたことありますが…まさかねぇ

 

1人だけ、まわりの子より早く受験する子がいる…その子のことを考えることは、自分たちの関係を考えること

 私の勤務する地区での私立高校の前期入試は1月末~2月初旬です(その前に私立専願入試がありますが…)。

 他県の私立高校の入試を受ける子もいたりすると、入試は1月末ではなく、もうこの時期(1月中旬)だったりします。

 今回紹介するのは、まだ専願入試制度がない頃に「他県の私立高校受験のため、まわりの子より早く入試を迎えた子が、受験してる日」に発行した学級通信(「道のべNo.53」1991年1月12日発行)を紹介します。

支え

 今、この時間◯◯◯◯さんは自分の将来のために最善の努力をしている。

 3の6として初めての受験!

 不安をたくさん抱いて机に向かっていることだろう。

 昨日の帰りの会の時の「みんなからの言葉」は、きっと面接前にドキドキしてしょうがない時に思い出す。

 「1人だけで受けているんじゃなく、みんなが応援してくれている」という思いは、とても安心させてくれる。

 なんと温かいことだろう。

 

 みんな、希望の道に進みたいのだ。

 君だけで闘うより、心の部分に支えがある方がより強く闘える。

 その思いが、君の班は強いだろうか?

 

39歩目

 あしたは◯◯ちゃんの試験やけん、5班のみんなはけっこう協力したと思う。

 でも、もう入試は始まったし、もうすぐ私も試験だし、もう、すぐにみんな進路が決まってくるけん、一日一日を大事に過ごさんと、後で後悔すると思う。

 ◯◯ちゃん、絶対合格しぃね。

 ◯◯ちゃんなら受かるよ~、たぶん。

 がんばってねー

 

 同じ班の仲間の進路を、君は本気で考えられるか。

 まわりのみんなが、本気で考えてくれればくれる程、君は受験勉強をがんばれるだろうし、高校に入っても、夢を目指して3年間やりぬく強い意志ができるだろう。

 

 では「本気で考える」ってどんなことだろう。

 

 それは、「その人にとって今、大切なことは何かを考え、実行する」ことだ。

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猫島商会さんによるイラストACからのイラスト
  • 欠席した人のことを気にかけているか…「困るんじゃないか?」
  • 遅刻の多い人の生活をわかろうとしているか
  • ◯◯くん、タバコのにおいがする…このことをどう考えるか
  • マンガを持ってくると読みたくなる友だちがたくさんいる…だから持ってくるべきか、持ってこないべきか
  • 授業に集中していない人、おしゃべりしてる人がいる…その人の将来を考えたらほっておけるんだろうか。
  • 服装や髪型を誇りにしている仲間に、「将来、何を誇りにするのか」を考えさせたか。今、何をすることが大人になった時の誇りにつながるのか。

 本気で隣の人のこと、考えてるか?

 

 私たち「先生」は、子どもたちが卒業してしまったら、その子に寄り添うことは、ほぼ不可能です。

 「もへちゃん先生は、なんと冷たいのだ」と思われる方もいるかもしれません。

 けれど、たとえ1人の卒業生に思い入れがあったとしても、4月からは新たに担任する子に寄り添わねばなりません。

 新たに出会った目の前の子どもたちは、またそれぞれの生活を背景に、いろんな子がいるのです。

 

 だからこそ、子どもたちの横のつながりを強くしておきたい

 

 『学び合い』の考え方を知る以前は、漠然とそう思っていました。

 今回紹介した通信を書いた1991年もそうでした。

 この頃はまだ『学び合い』に出会ってませんでした。

 『学び合い』に出会い、それまで漠然と思っていたことが、きちんと理論立てられていることを知りました。

 そして、学級集団作りをさらに強く進められるようになりました。

 

 「先生と生徒」のつながりを強めるのは、先生である私にとっては快感ですが、それでは20年後、30年後の子どもを救えない。

  • 「生徒と生徒」をつなぐこと
  • 「まわりの人とつながれる力」を学校時代に育むこと。

 それを数学の授業で、いや、時間割の全てで育むことができるのが『学び合い』の考え方を活かした授業です。

 全教科で可能です。もちろん道徳や行事でも。

寒い冬だからこそ贈る…高村光太郎さんの詩「冬が来た」

 私が住んでいる福岡県は九州だから暖かいと思っている方もいらっしゃるかもしれません。

 いえいえ、案外寒いんです。今日の最高気温は9℃でした。

 もちろん「日本最低気温」なんかを記録したところに比べるとマシなのでしょうが…。

 以前は、朝のニュースで「最高気温が10℃を下回る」って報道している日は、モモヒキをはき、背中とお腹に貼るカイロを貼って出勤していました。

 だって教室には暖房がなかったからです。

 

 私は中学時代、富山県の中学校に通っていました。

 教室にはストーブがあり、アルミの弁当箱をストーブ横の棚に置いておくと、昼にはぬくぬくのお弁当を食べることができました。

 

 中3で福岡の中学校に転入した時、教室に暖房はありませんでした。

 先生になって勤務した学校の多くは暖房はありませんでした。

 あるのは人の体温のみです。

 いや、「蛍光灯は人1人分の暖かさらしい。寒いんだけら付けろよ~」なんて言ってたっけ(笑)

 今回紹介する通信は、そんな寒~い時期に、寒~い教室で発行した中3生への学級通信(1988年1月14日「中央フリーウェイNo.95」)です。 

3学期始動

 記録328

 直コン(実力テストの入試直前コンクールの略)がんばります。

 えいえいおー

 中学最後の実力テスト(直コン)も終わった。

 「さすがに受験生」とでも言っておこうか。多くの者ががんばった。

 「点数も今までよりよかった」と言う者が何人もいた。

 しかし、がんばっているのは3-5だけじゃない。

 福岡県の中学3年生が、行きたい学校に通るため、ちょうど体育祭や文化祭、合唱コンクールの前日のような緊張感、そしてやる気を持って、受験勉強にとりくんでいるのだ。

 15日に統一会場コンクール(お金を出して受ける実力テスト)を受ける者もいるだろうけど、私立受験に向けて  えいえいおー

 

記録329

 新しい学期として、学計記(「学習の計画と記録」の略…当時の連絡ノート)を書くのも最後だ!!悲しい

 ◯◯◯◯(講師の先生)も今日でお別れだし、今から先、悲しいことばかりですNE!

 君たちの場合、3月に待っているのは「別れ」というよりは「巣立ち」ではないだろうか。

 これでもう会えないっていうわけではない。

 巣立ったひなは、いつでも会える!

 1人ひとり、どんな進路を取ろうとも(例え入試で失敗して、第1志望の学校でなくとも)、「我が道」として、自信と誇りを持って、一路邁進してほしい。

 そして、その道で精一杯生きたとき、また会おう。

 

 おっと、話がずいぶん先に飛んだが、今は自分を活かす道のため がんばれ!!

 

      冬が来た

                高村光太郎

きつぱりと冬が来た
八つ手の白い花も消え
公孫樹いてふの木もほうきになった

きりきりともみ込むような冬が来た
人にいやがられる冬
草木にそむかれ、虫類に逃げられる冬が来た

冬よ
僕に来い、僕に来い
僕は冬の力、冬は僕の餌食ゑじき

しみ透れ、つきぬけ
火事を出せ、雪で埋めろ
刃物のやうな冬が来た

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ハイハイさんによる写真ACからの写真

 ピーンと張り詰めた空気

 これが冬のイメージ

 「寒い、寒い」と背中を丸めず、透き通った空気を味わってみては?

 昔から人は、この最も寒い時期に身体や心を鍛えようと、早朝を利用してきた。

 僕自身も 少林寺拳法部のころ、朝6:30から寒稽古してた。

 あまりの寒さにガタガタしてたが、ふと力を抜いて背筋を伸ばした時に冬の透明さを感じたっけ。

 

 寒いとなかなか寝床から離れられない生徒もいるようだが、今は「寒さ」だけでなく、人生のうえでも厳しいとき。

 だからこそ、心も身体も適度な緊張が必要だ。

 夜遅くまでの受験勉強を、翌日の遅刻の理由にしてはならないだろう。

 生活のリズムを守ることこそが、本当は学習に最も効果的なのだ。

 「あと1分」なんて焦るより、「余裕の5分前」実行しては?遅刻の多い君!

 

 残りの3週間or2ヶ月、いかに過ごすか

 それは君が決めること

 Do your best.

 

 最近は、勤務する学校にはエアコンが付き、寒い冬に人間の体温だけで暖を取ることはなくなりました(笑)

 それでも子どもたちは、朝は2℃とか3℃とかの寒さの中を登校してきます。

 だから、高村光太郎さんの「冬が来た」という詩を、エアコン世代の子たちでもわかってくれると思います。

 日本には四季がありますが、これってなかなか教育的なことだと私は思います(^^)

中3生の「5年後の未来」である成人式に向けて

 前回は、中1生に向けて「大人な考え方を少しずつできるようになろう」ってメッセージの成人式ネタの通信を紹介しました。

 今回紹介するのは中3生に向けた成人式ネタの通信です。

 しかし中3生にとっては、この時期(1月中旬)は、受験直前であり、人に言われるまでもなく勉強をがんばってる時期です。

 だから「大人な考え方をしよう」なんて、わざわざ書く必要はありません。

 では、どんな切り口で成人式のことを書いたのか。

 それは読んでのお楽しみ(^^)

 2018年1月16日発行の「3学年だよりミニNo.16」です。

校歌

 校長先生からすてきな話を聞いた。

 今年の◯◯◯町の成人式に校長先生が参加されたときのことだ。

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フリーカットさんによるイラストACからのイラスト

 式の途中、中学校の校歌を歌う場面があったそうだ。
 ◯◯◯町には中学校は3校。◯◯◯◯中は2番目だった。
 

 まず最初の学校…あまり声が出ていなかった。
 そして◯◯◯◯中の番になった。
 誰かが「全員、起立!」と声をかけた。
 一斉に若者達が立ち上がった。
 伴奏が流れた。
 前列に並んでいる晴れ着の女の子達が、大きな口を開けて歌っていた。
 後ろに並んでいた男性陣も、お腹から声を出していた。
 みんな、大声で、かっこよく、そして楽しそうに校歌を歌っていた。

 僕はこの話を聞いて嬉しくなった。と言っても今年の成人の◯◯◯◯中卒の人たちを知っているわけではないんだけれど…

 なんだか、君たちの成人式の時にもそうなるみたいに感じたからだ。

 「3年間」という時間を共有した証の一つとして、「校歌大合唱」ってすてきだ。

 卒業まであと52日
 卒業式の練習で歌うだろうけれど、それでも校歌を、みんなで歌う機会はあと10回もないかもしれない。

 合唱の得意な君たちだから、きっとわかる。
 仲間が声を出すと信じられない時には、全体の声は小さくなる。
 仲間が声を出すと信じている集団は、大声で、かっこよく、楽しそうに歌を歌うことができる。

 

 私は音楽には疎いのですが、合唱指導は得意です(^^)

 このことはすでにブログに書きました ↓

moheji.hatenadiary.jp

 合唱指導の時に子どもたちに伝えたことを、成人式ネタで再度確認したのが、今回紹介した通信です。

 この通信は、学年通信でしたので、たくさんの子が読んでくれています。

 5年後の成人式の時に、誰かがふと思い出してくれたらいいなぁと願っています。

成人の日に思う…大人と子どもの違いとは

 今日は成人の日でした。

 本棚の学級通信のファイルをパラパラとめくって、「成人の日」をテーマにした通信を探してみました。

 あるある!

 そこで今回は2009年1月14日に発行した「1年1組学級通信」を紹介します。

成人の日

記録56

 おそくなったけど、テスト、みんなわかったぁ??

 もち、私はNO このままじゃ高校行けんわ~

 どーしましょ↓↓↓

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子どもの生活ノートに書いていたイラスト(実物は1センチ✕1.5センチ)

 1月12日は成人の日だった。

 僕の娘も二十歳なので着飾って成人式の会場に出かけていった。

 テレビのニュースでも、各地の成人式の様子が報道されていた。

 

 そんな新成人の人たちを見ながら、大人と子どもの違いって何だろうって考えてみた。 

  • 身体がでかい↔小さい
  • お年玉をやる↔もらう

とか、いろいろあるだろう。

 そんな1つに

  • 社会の厳しさの中に生きている↔守られて生きている

ってのもある。

 「社会の厳しさ」と言われてもピンと来る人は少ないかもしれない。

 例えば、高校入試というのは、君たちが経験する初めての「人生の厳しさ」と言える。

 不合格になれば(点数が低かったならば…、面接できちんと答えられなければ…)、その次の年度、4月から行く学校が無くなるのだから。

 

 今までだったら、テストの点数が低くても、僕や親から怒られるだけで、それ以外、特に変化はない。

「次はがんばるけん!」

とやり直すことは可能だし、がんばらなくたって、なんとか日々を過ごすことも可能だ。

 それは「守られている」からであり、「次のがんばりを期待されている」からだ。

 

 入試は違う。

 失敗したら、誰も君のことを助けることはできない。

 「君の勉強不足」という責任を、自分自身でとらされる。

 

 「社会に出る」ってことは、その繰り返しとも言える。

 がんばった分、成果を上げた分は評価される(ほめてもらえる、給料が上がる…)。

 しかし、努力不足の分はきっちり責任をとらされる。

 それが「社会の厳しさ」だ。

 子どもの間は、失敗しても許されるけれど、大人になると、しっかり責任をとらされるんだ。

 

「このままじゃ高校行けんわ→どうしましょ」…それが本当に起こるのが、社会の厳しさ。

 ◯◯◯さん(記録56を書いた子)を含め、君がこの問題に対し、

子どものままでいる(「なんとかなるやろ」と思う)のか、

それとも少しずつ大人な対応をする(「マジやばいけん、今日から勉強しよう」と思う)のか。

 

 「大人になりたくない!」と叫んだところで、おかまいなしに年月は過ぎていく。

 「子どもがいい」と考え、毎日おもしろおかしく生きたとしても、社会に出る頃にはきっちり責任をとることになる。

 

 一気に大人になる必要はないけれど、今くらいから少しずつ少しずつしっかりしていくべきだ。

 二十歳になる7年後、社会の厳しさの中でも自分らしさを貫ける人間として、成人式に出てたらいいな。

 

 中3生だとこの時期は受験直前です。

 ほとんどの子が「大人な行動」(志望校合格目指して、自らすすんで勉強)をとっています。

 そういう点で、「受験」という人生の関門には意味があると思います。

 

 さて、この年は中1生の担任でしたので、まだまだ「子どもな行動」(勉強したくない、毎日遊んで暮らしたい…)の子が多かったです。

 だからこんな通信なわけですね。

受験当日のリスクマネジメント(危機管理)③「パンク」

 年賀状で、もへちゃん組の卒業生から「ブログ、楽しみにしてます」ともらいました。

 とても嬉しいです(^^)

 中にはFacebookでつなかってる子もいて、その子の子ども(わかりにくくてすみません。卒業生がもう大きくなって中学生の保護者になってるってことです)のこととかも知ることができます。

 受験生の親になってる子もいるので、受験当日のリスクマネジメント(危機管理)シリーズは、タイムリーに役立ててもらえるかな?

 そこで今回は2019年1月11日に書いた「◯◯◯中学校3学年だよりミニNo140」を紹介します。

パンク

 昨年のちょうど今頃のことです。
 当時勤務していた学校は、私の家から車で約20分。
 以前は6時に学校に着いてひと仕事するのが日課でしたが、寒くなったせいか少し朝寝坊になってました(笑)。
 それでもその日は、7時30分に家を出て、7時50分には学校に着いて、ひと仕事するつもりでした。

 1~2km走ったところで、なんだか変な音に気がつきました。
カタンカタン…、タイヤの回転にあわせて音がしてるぞ?!」
「あーこれはパンクばい」
 そう思って、道沿いのコンビニの駐車場に車を停めました。

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アート宇都宮さんによるイラストACからのイラスト

 チェックすると、すぐに左前のタイヤにネジが刺さっているのが見えました。
 スペアタイヤを出して交換しようとしましたが、工具のありかがわかりませんでした。(あとから説明書を熟読したらわかったのですが、その時は慌てていたのか読み飛ばしてしまいました)
 「タイヤ交換くらいで…」とは思いましたが、結局JAF(ジャフ)を呼ぶことにしました。

 この時点で7時45分。1時間目の授業には間に合うつもりでいました。

 JAFが来たのはそれから30分後。

 パンクしたタイヤを外し、ネジを抜き、応急修理をしてもらうことになりました。
 しかし、JAFの人が、ネジが刺さっていた穴に石けん水をかけ、空気の漏れをチェックしたら、泡がブクブクとならなかったのです。
 ネジの穴に棒を差し込んで深さを調べてくれました。
「あー、これはギリギリ貫通してないですね。どうします、修理しますか?」

 その時点で8時30分。

 1時間目の授業に間に合いたかったので「乗れるんならそのままタイヤを付けてください」
 しかし、その後、4つのタイヤともに空気を入れてくれたり、書類を作成してサインしたり…で結局、学校に着いたのは9時15分でした。

 これがわが子の受験に送りにいっていた時だったとしたら…と思うとゾーッとなりました。
 早めに出たとしても、様々な悪条件が重なって、結局遅刻になってしまったら…。

 昨日の学年だよりミニで、公共の交通機関(電車とかバスとか)が事故や悪天候でダイヤが乱れたときは「遅延(ちえん)証明」というのを出してくれて、高校も認めてくれるってことを書きました。
 けれど、自家用車では認めてもらえないのです。
 保護者が、あなたのために「送ってやる」と言ってくれたとしても、万が一を考えたら公共交通機関にすべきですね。

 

 こうやって通信に書いていても、受験当日、保護者が自家用車で送ってくださる子はいます。

 それも親の愛情です。

 だから私は、そんな時はちょっと不安を感じながら「どうか事故や渋滞、故障等ありませんように」と心の中で願うくらいしかできません。

 幸運なことに、長い教員人生で、事故・渋滞・故障等で遅れてきた子はいません。

 私自身は、我が子が受験の時は、もちろん公的な交通機関で行かせました。

受験当日のリスクマネジメント(危機管理)②「迷子」

 最近は、夏前~冬にかけて、たくさんの高校等で体験入学が実施され、多くの子どもが参加しているので、受験当日に迷子になることはないと思います。

 それでも中には受験校に1度も行ったことがないまま受験する子もたまにいます。

 また、スマホ等で道順を検索することもできますが、普段の中学校生活で携帯・スマホは禁止されているし、高校でも禁止されていることが多いため、受験当日に持って行く子はあまりいません。

 万が一、道を間違えたらどうしたらいいか。

 これも受験当日のリスクマネジメント(危機管理)だと思い、通信に書きました。

 では2018年1月22日発行の「◯◯◯◯中学校 3学年だよりミニ No.21」を紹介します。

迷子

 明日は福岡地区の私立専願入試。
 「専願」ということは「何としても合格したい」って思いから、その入試形態を選んだに違いない。

 いや、専願だけでなく、どの入試でも「何としても合格したい」って思いは同じか。

 10年ほど前、Aさんは◯◯高校の特進を受験した。

 学力特待生も本気で狙っていた。

 まじめで頑張り屋さんの彼は、昼休みも、家でも、もちろん授業中も、一生懸命勉強にとりくんでいた。

 そして私立受験の日

 Aさんともう1人が集合時間に表れなかった。


 2人とも寝坊するような人たちではなかったが、万が一と思い、家に電話をしてみた。
 もちろん寝坊してるわけもなく、余裕を持って家は出ていた。
 どうしたんだろうと気をもんで待っていると、教室での点呼の時間寸前に2人が着いた。

 聞くと「電車の駅を降りて、左に行かなくちゃいけなかったところを間違えて右に行った」とのこと。

 しばらく歩いて、もう着いてもいい頃なのにそれらしき建物が表れないから、近くの大人の人に聞いたら「あんたたち、反対の方向に来とるよ」と言われたそうだ。

 彼らはあわてて引き返した。

 間に合うかどうかのギリギリだったから、2人は走った。

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K-factoryさんによるイラストACからのイラスト

 2月なのに学校に着いたときは汗びっしょりだった。

  • 遅刻したことでの引け目
  • 走って汗をかいた不快感
  • テスト前の最後の見直しの時間が0

 実力の100%を発揮したら、学力特待として合格すると僕も思っていたAさんだったが、彼は特進には合格したものの、学力特待生としての通知は来なかった。
 実力を100%発揮できなかったのだ。

 明日は福岡地区の私立専願入試。

  • 時間にはゆとりを持つこと。
  • ピンチだと思ったら、自分だけでなんとかしようとするのではなく、まわりの人に相談すること(しかも早めに)。

 『学び合い』の授業でやってきたように、まわりの力を使ってでもピンチを切り抜けよう。

 

 「万が一、迷子になったら、『学び合い』の授業でやってきたように、まわりの力を使ってでもピンチを切り抜けよう」と帰りの会等で、口頭で注意してもいいのですが…。

 通信に書いてそれを帰りの会で「まる読み(句点まで読んだら次の人が読む)」し合ったら

  • 視覚…字を見る
  • 聴覚…読んでいるのを聞く
  • 触覚…自分が読むときの口の感覚

と、口頭で注意するより3倍の刺激で子どもたちの心に残るのではないかと思います。

 英単語や歴史年号、化学式…なんかを暗記する時と同じですね。

 単語帳等をながめて憶えるより、言いながら書く方が刺激が何倍もあって憶えやすくなります。