もへちゃん先生の学級通信の資料置き場

もへちゃん先生の学級通信はhttps;./.moheblo.comに引っ越しました

沖縄慰霊の日 平和の詩 2001

沖縄慰霊の日 平和の詩 一覧

 今日6月23日は、沖縄慰霊の日です。

 過去の沖縄慰霊の日で読まれた「平和の詩」を探したら、ひとまとめになっているサイトがなかったので、ここ「もへちゃん先生の学級通信の資料置き場」にまとめようと考えました。

2001沖縄慰霊の日 平和の詩

記憶の悲哀

読谷高校3年 松田 望美

大好きな 大好きだった

私のおじいちゃん

私が「戦争って何?」と聞くと

「後悔だよ」って 悲しげな顔で

おじいちゃんは私に答えてくれた

 

ある日 おじいちゃんに

おじいちゃんの悲哀って何?って聞くと

「自分があの日だけ

残酷になってしまった時かな」

青い空を見上げながら

そう おじいちゃんは

さびしげに言った

 

ある夜 おじいちゃんが

「戦争は 決して終わった訳では

ないんだよ」って言ったから

私は 戦争はまた起こるの?と

泣きながら言った

「嫌だ いやだよ

戦争って 死ぬんでしょ?

とっても苦しいんでしょ?

嫌だよ いやだよ…。」

そんな私の頭をなでて

おじいちゃんは私に言った

「我儘を言うんじゃないよ

苦しむのは お前だけでは

ないのだから

しかし 覚えておいで

戦争が起こるか 起きないかは

お前たちの志次第なのだから」

そう言った おじいちゃんは

私に おやすみのキスをくれた

 

まだ幼かったあの頃の私

まだ 戦争の本当の意味を

理解っていなかった昔の私

 

でも

今なら分かるよ おじいちゃん

おじいちゃんが 何故あの時

私の問いに「後悔」と答えたのか

それは

私たちが守らなければならない

人々の悲しみと絶望がつくり出した

壊されない戒めなのでしょう?

もう 誰も傷つかないように

誰も苦しまないように

 

無邪気に笑っていたあの昔の頃を

取りもどすために

そんなおじいちゃんの気持ちを

おじいちゃんが逝ってしまった後に

分かってしまうなんて

おじいちゃんが

とても健気に見えた

でも そこまでしてまで

「平和」が欲しかったのは

人々の願望なのかも知れない

 

ねえ おじいちゃん

おじいちゃんの悲哀って

やっぱり

戦争中に人を殺めてしまった

事なの?

 

そう思って

罪悪感を感じていたのなら

おじいちゃんが生きているうちに

許してあげたかった

 

おじいちゃんの戦争は

もう終わったんだよって

言って抱きしめて

あげたかった


でも

もうおじいちゃんはいない

もう私におやすみのキスをくれない

そう思うと、

いつも涙が流れてしまう


希望をもってもいいんだよね?

おじいちゃんたちが守ってきた

おじいちゃんが好きだった

この青い空と世界を

ねぇ

おじいちゃんが

私に語ってくれた「平和」

現実になるといいね


ね?

私の大好きな おじいちゃん