沖縄慰霊の日 平和の詩 一覧
今日6月23日は、沖縄慰霊の日です。
過去の沖縄慰霊の日で読まれた「平和の詩」を探したら、ひとまとめになっているサイトがなかったので、ここ「もへちゃん先生の学級通信の資料置き場」にまとめようと考えました。
2010沖縄慰霊の日 平和の詩
変えてゆく
普天間高校3年 名嘉司央里
今日もまたはじまる
いつもの日常
当たり前に食事をして
当たり前に好きなことを学んで
当たり前に安心して眠りにつく
そんな普通の一日
今日もまたはじまる
いつもの日常
当たり前に基地があって
当たり前にヘリが飛んでいて
当たり前に爆弾実験が行われている
そんな普通の一日
一見「平和」に思えるこの小さな島
そこにいつの間にか当たり前ではない
当たり前であってはならないものが
入り込んでしまっていた
普通なら受け入れられない現実を
当たり前に受け入れてしまっていた
これで本当にいいのだろうか
平凡な幸せを感じながら
ただただ「平和」を望む今
簡単にこの違和感を
無視していいのだろうか
黒いたくさんの礎
刻まれるたくさんの名前
そこで思い知る
戦争が残した傷跡の大きさ深さ
何も幸せなど生まれなかった
何も手に入れたものなど無かった
すべて失ったものばかりだった
忘れてはならない
この島であった悲しい記憶
目を背けてはならない
悲しい負の遺産
それを負から正に変えてゆく
それがこの遺産を背負い生きてゆく
私たちにできること
変えてゆくのは難しい
しかし一人一人が心から
負である「戦争」を忌み嫌い
正である「平和」を深く愛する
そんな世界になれば
きっと正の連鎖がはじまるはずだ
6月23日 慰霊の日
あの黒いたくさんの礎には
たくさんの人々が訪れる
そして その一つ一つの名前に触れ
涙を浮かべながら語りかける
「今年も会いに来たよ」と
手を合わせ目を瞑り祈りを捧げる
その訪れた人々に
「平和」を願わないものはいない
「一度あった事は二度ある」
そんな言葉を聞いたことがある
しかし こんな悲惨な出来事は
もう繰り返してはならない
だから……
「一度あった事は二度とない」に
変えてゆこう 平和で塗りつぶしていこう
その想いはきっと届いているはずだから