沖縄慰霊の日 平和の詩 2004
沖縄慰霊の日 平和の詩 一覧
今日6月23日は、沖縄慰霊の日です。
過去の沖縄慰霊の日で読まれた「平和の詩」を探したら、ひとまとめになっているサイトがなかったので、ここ「もへちゃん先生の学級通信の資料置き場」にまとめようと考えました。
2004沖縄慰霊の日 平和の詩
戦争をしないと決めたこの国で
首里高校3年 金城実倫
6月23日
沖縄
梅雨明けの暑い夏の日
強い太陽の日差し
やむことのない島風
どこまでも広がる碧い空と海
それら全てが
この島々に調和し
いつも変わらぬまま
生きている
いつもより静かなこの日
蝉の鳴き声だけが
聞こえていた
正午
島の人々は
摩文仁に向って
静かに目を閉じた
ある者は未来を夢見て
ある者は過去を見つめて
そして涙を堪えて
目を閉じた
59年前
第2次大戦末期
沖縄
太陽の日差しは
黒く淀んで
島風は
爆風へと変わっていった
碧い空と海には
多種多様の鉄の玉が飛び交い
赤褐色に染まっていった
人々は逃げた
2人で逃げかくれた
一緒に守り合った
でも
撃たれた
苦しみながら死んでいった
泣きたかった
でも
泣けなかった
叫びたかった
それでも
叫べなかった
恨んだ
憎んだ
そして
悲しんだ
切なかった
死にたくなった
持ってる手榴弾で
死にたくなった
でも
怖くて死ねなかった
怖くて死ねなかった
だから生きた
生き抜いた
でも
見るもの全ては
地獄だった
つらかった
兵隊が
同じ仲間に銃を向けている
子どもにも銃を向けている
その光景が
80日間
毎日のように
毎秒のように
繰り広げられた
人間が人間でなくなる
そのものだった
涙を堪えたおばあ
記憶に残るあの悲劇
1分間
おばあの中で甦った
堪えた涙はたえきれず
こぼれ落ちた
目を開けた
摩文仁に向って閉じてた目を開けた
今の沖縄を見た
家の庭先には
柵がある
どこまでも
どこまでも続く柵
強い太陽の日差しの下
子どもたちは柵の前で
楽しく遊んでいる
柵の向こうには
銃を持っている軍人が
汗を流しながら立っている
おばあは
その銃を睨んだ
そして
空には容赦なく
米軍機が飛び交い
爆音が
子どもたちの笑う声を
かき消していく
おばあは
また涙をこぼした
忘れたくても
忘れられないあの悲劇
でも
忘れてはならないあの日々を
おばあは
そっと孫たちに
「戦争」の悲惨さ
おろかさを
そして
「命」の尊さを
教えた
あの日々を
二度と
二度と繰り返さないために……
今
また世界のどこかで
「戦争」が起きている
人は何を求め
何を奪うために
「戦争」をするのか
残酷と悲劇の産物である
「戦争」
おばあたちが教えてくれた
あの「戦争」
私たちはどうすればいいのか
どうしようもないのか
どうすることもできないのか
いや
そうではない
そうではないはずだ
私たちは
生きている
私たちは
生きているのだから
考えることができるのではないか
話合うことができるではないか
だから
目を逸らさずに
見つめていこうではないか
今世界で何が起きているのかを!
「命」の尊さ
自然のすばらしさを!
そして
「平和」の真の意義を!
戦争をしないと決めたこの国で……