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蒼鷺
更科源蔵 作詞
長谷部匡俊 作曲
蝦夷榛に冬の陽があたる
凍原の上に青い影がのびる
蒼鷺は片脚を上げ
静かに目をとじ そして風を聴く
風は葦を押してきて
また何処かへ去って行く
耳毛かすかに震え
寂寞の極みに何が聞こえる
胸毛を震わす絶望の季節か
凍れる川の底流の音か
それとも胸にどよめく蒼空への情熱か
風は吹き過ぎる
季節は移る
だが蒼鷺は動かぬ
奥の底から魂がはばたくまで
痩せほそり風に削られ
許さぬ枯骨となり
凍った青い影となり
動かぬ