もへちゃん先生の学級通信の資料置き場

もへちゃん先生の学級通信はhttps;./.moheblo.comに引っ越しました

ハンセン病ついての授業、どう「感じた」か?

 前回のブログでは、ハンセン病についての人権学習について書いた2018年2月23日の通信を紹介しました。

 その授業で子どもたちがどんな感想を持ったのか。それが次の日の通信、すなわち今回紹介する通信です。

ハンセン病問題について、知って、感じて、行動しよう

 ハンセン病問題を知った君たち。どう感じたろうか?

感想①
 ハンセン病というのは、治る病気であり、発病しにくいものであるのに、それを知らない人がいる事実があり、とても悲しく、いけないことだと私は思います。
 みんな平等に生まれてきたのに、平等な扱いをされていないのは、生きる人として、あまりにつらく、差別した人や国のことを絶対に許しません。

 そうなんだ!知らないことは「いけない」ことなんだ!知らないってことは差別を広げる側になるのだから。歴史が証明している。

感想②
 ハンセン病は、治る病気だと言っているのに、ホテルの会社など差別をしている人たちは、自分のことしか考えていない、優しさが全くない人たちだなと思いました。

 「ひとごと」ではなく「我がこと」として考えること、それが人権豊かな生き方だ。

感想③
 ハンセン病に限らず、日本には差別が数多く残っていると思います。
 差別することは悪いことだとわかっているはずなのに、そういうことがあることはいけないと思います。
 今、私ができることは、◯◯先生が言ってたように、正しいことを広めていくことだと思います。

 そのとおり!「ひどいと思う」「許せない」で終わるのではなく、小さくても差別を無くす1歩を具体的に踏み出すことが大事なんだ。
 君や僕の力は、微力だけれど無力じゃない。

感想④
 一度差別されてしまうと根強く残ってしまうと、部落差別のことでも学びました。
 「差別はおかしい」そう世の中のすべての人が感じ、昔に起こってしまった差別もなくなってしまえばいいと思いました。
 まだこのようなことが起こっている事実に、自分は、他の人にも伝えていかないといけないと思います。

 身近な人に伝えてみよう。まずはお家の人だ。さぁ何て言うだろう。

手紙
 強制隔離され、自分の命など無いとされてきて、それでもくじけずに頑張って生きていて、そんなことをさせてしまった国や差別をした人、温泉のホテルの人たちがとても情けないです。
 今度は、私たちが変えていくので、これからも生きることを大切に、頑張ってください。

 最後のこれは「感想⑤」ではなく「手紙」だ。
 「今度は、私たちが変えていく」という力強さに充ち満ちている!

f:id:toshioh:20191116183747j:plain

 通信の中にある「微力だけと無力ではない」という表現は、高校生平和大使・高校生1万人署名実行委員会の子どもたちから教えてもらった言葉です。

 私自身、長年、平和劇にとりくんできたのですが、その中で高校生1万人署名実行委員の子たちと知り合い、影響を受け、クラスの子たちと中学校内や校区で核兵器廃絶署名にとりくんだりしました。まさしく「行動する」です。

 集まった署名は高校生1万人署名実行委員会に送り、その後、国連に届けてもらいました。だから私自身も核兵器廃絶への1歩を子どもたちとともに歩んでるつもりです。子どもたちも集めた署名が国連に届けられると聞くことで、セルフイメージがアップします。これって大事なことだと思います。

 反差別、反戦平和のとりくみでは、やはり「知る」「感じる」だけではなく、「行動する」までこだわれたらいいなと思っています。

 中学校には(文科省からか厚労省からか忘れましたが)、「ハンセン病の正しい理解のために」みたいなパンフレットが届けられます。それを他の配布物と共に、ただ配布するだけの学校にはしたくないと思っています。

 だってどんなに考えて作られたパンフレットだったとしても、ただ配布するだけだと「知る」で終わってしまうように感じるからです。

 ただ、学校現場は忙しくて、その多忙さ故に、大事なものを埋もれさせがちなんですよね~(T_T)