もへちゃん先生の学級通信の資料置き場

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音楽には疎いけれど、合唱の指導には自信ある私が、合唱コンクール直前に指導する内容(20億光年の孤独バージョン)

  食欲の秋、スポーツの秋、芸術の秋…、いろんな「◯◯の秋」という言葉があります。 

 私が今まで勤務してきた学校の全てが、この時期、「文化祭」や「合唱コンクール」といった行事にとりくんでいました。中学校ではまさに芸術の秋なのです。

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 音楽に疎く、「声、出せ~」とか「口、開けろ~」程度の根性論しか持っていない私ですが、『学び合い』の考え方で授業をするようになって、合唱の指導については自信満々になりました(^^)

 それについては合唱指導(必勝法) - もへちゃん先生の学級通信で書きましたので、興味ある方はご覧ください。

 でも、「必勝法」読んでも、合唱コンクール直前だとしたらもう間に合わないかな(T_T)。

 そういう方は、来年度の合唱コンクールの際に思い出して、とりくんでください<(_ _)>

 しかし、まだできることはあります!

というのも、私は合唱コンクール直前にあと一押しするからです。

  どんな指導をするのか!?

 そこで、中3生の担任をしていた2007年10月18日の通信を紹介します。

100% ✕ 33人

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 合唱コンクールまであと1日。男子の声が小さく、「これで本番、大丈夫かな?」と思っていたけど、昨日の放課後の練習ではちがった。今までで一番の歌だったと思う。まだ完璧ではないが、だんだん声が出てきているような気がする。このままいけば、金を獲るのも夢ではない…と言うより、絶対金を獲れる。残り少ないが、最後まで、全力で練習するしかない。

記録69

 男子の声いい! 4回目のアカペラと、3回目の普通の所、合わせたら最高ッ!女も男も声が出てて、すごくうれしかった。

記録70

 今日の練習は、第2音楽室でありました。今日はいつも以上に良かったです。あとは本番で、緊張しすぎないといいけど…。

 

 ステージの上に立つ。

 ライトのまぶしさに顔が照らされ、光の熱さにカーッとなって、頭の中が真っ白になる。

 教室と違い、声が反響せず広がっていくステージ。
 自分がどれくらいの声を出せているのか、練習の時ぐらい出せているのかがわからなくなる。
 頼りになるのは、ふだんの練習の時に感じてる身体の感覚。

 腹筋への力の入れ具合い、背筋への力の入れ具合い、のどのひきつり具合い、はき出しきった肺の感覚…

 隣の人の声を待って歌うのは、出だしに力が無くなる。本人たちはわからないと思っているけれど、聞いている側にはよくわかる。

 ステージの上では、自分がどれくらい声を出せているのかがわからない。だから、歌の出だしを成功させるには、自分の身体の感覚をたよりに、いつもと同じように力強く声を出すしかない。

 

 そうして一人ひとりが、孤独の中で闘わなければならない。

 

 でも本当は孤独な闘いなんかじゃない。3の1の33人が、この広大な宇宙の広がりの中の、地球という星の、日本という国の、◯◯市文化センターのステージの上で、「最高の歌を歌おう」と心を1つにしているのだから。

 

 ◯◯さんの失敗のおかげで、「100% ✕ 33人=3300%を求めるのか」、それとも「100% ✕ 32人+0%で行くか」を君たちに迫ることができた。

 そして君たちは「100% ✕ 33人」を選んだ。

 誰か1人でも「50%でいい」と思えば、それは君たちが求めたものではない。

 「100% ✕ 33人」で心を1つに。

 いよいよ明日!!

 

 通信の途中で、話のスケールが急に大きくなる部分があります。

「一人ひとりが、孤独の中で闘わなければならない。でも本当は孤独な闘いなんかじゃない。3の1の33人が、この広大な宇宙の広がりの中の、地球という星の、日本という国の、◯◯市文化センターのステージの上で、『最高の歌を歌おう』と心を1つにしているのだから。」

の部分です。

 ふだんから私が話を大きくする癖があるから…ではありません(笑)。

 このクラスの子たちが選んだのが「20億光年の孤独」という曲だったからです。

20億光年の孤独   谷川俊太郎

人類は小さな球の上で

眠り起き そして働き

ときどき火星に仲間を欲しがったりする
 
火星人は小さな球の上で

何をしてるか 僕は知らない

(或いは ネリリし キルルし ハララしているか)

しかしときどき地球に仲間を欲しがったりする

それはまったくたしかなことだ

 

万有引力とは

ひき合う孤独の力である
 
宇宙はひずんでいる

それ故みんなはもとめ合う
 
宇宙はどんどん膨らんでゆく

それ故みんなは不安である
 
二十億光年の孤独に

僕は思わずくしゃみをした

www.youtube.com

 合唱コンクール直前に私がする指導とは、一言で言ってしまえば「仲間を信じて声を出せ」です。

 この年は、その言葉をストレートに出すのではなく、子どもたちが何度も何度も歌ってきた歌詞に重ねて伝えました。だからスケールが大きな話になったのです(^^)

 他の年では学級目標に重ねて伝えたこともあります。

 子どもたちの心にジワ~っとしみこむように話したいからです。

 

 「仲間を信じて声を出せ」…そんなことなら私も言ってるって、このブログを読んでくださっている先生の多くの方ががっかりしちゃったかな?

 でも、正論だからと言って、子どもたちが「本当やなぁ」としみじみ思ってくれなければ、伝わっていないと同じことですよ。

 クラス40人のうち6~7人が勢いよく「は~い」と言って、残りの33~34人が無反応ってこともよくありそうです。

 私は、クラス40人いたら40人みんなが「本当やなぁ」としみじみ思ってもらいたいのです。

 この「ジワ~っと染みこむ」ように伝えることを、「涵養(かんよう)する」と言います。人権啓発の際に、学ばせてもらった大切な言葉です。

 それともう一つ、

「◯◯さんの失敗のおかげで、『100% ✕ 33人=3300%を求めるのか』、それとも『100% ✕ 32人+0%で行くか』を君たちに迫ることができた。」

の部分の「◯◯さんの失敗」って何?と思われましたか?

 それについては次回、合唱コンクール後に出した通信を紹介します。それに答えがありますので😊