もへちゃん先生の学級通信の資料置き場

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「表現力」は、ネット時代になってますます重要③…短い文章で人を感動させる

 前回、前々回のブログで、子どもたちも私たちも、ネット時代だからこそ短い文章で人を感動させる「表現力」を鍛える必要があることを述べました。

 そして「短歌や俳句をしっかり学ぼう」と子どもたちに呼びかけました。

 ちなみに私は数学科の先生です(笑)

 前回のブログで紹介した通信「君の膵臓をたべたい」に続けて、私が知っているすぐれた俳句を知らせたくて次の日(2018年8月31日)に書いた書いた通信を紹介します。

自由律俳句

 映画「君の膵臓をたべたい」の主人公が打ったメールの素敵さの話を前号で書きましたが、「短い文章で、感動させる」ことについて、俳句や短歌ほどすぐれたものはないと思います。

 私が「俳句」と聞いて一番に思い出すのは

 「古池や 蛙飛こむ 水のおと」です。

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鳥獣戯画より

 松尾芭蕉の作ですね。受験生としてチェック・チェック(笑)

 このように五・七・五のリズムで作られる俳句を定型俳句と言います。(他にも季語とかいろいろこだわりはあるのですが、それは国語の先生に聞いてください)

 今日紹介する「自由律俳句」とは、五・七・五といった型や季語に縛られずに、感情を自由に表現する俳句のことです。

 私はこの夏、松尾あつゆきさんという方が作られた次のような句を知りました。
 ちょっと難しいかもしれませんが、意味、わかるかな?
 ヒントをカッコ内に書いておきますので、推理してみてください。

 

月の下 ひっそり倒れ かさなっている下か

(ヒント 1945年8月9日長崎、我家に帰り着いたのは夜更けでした)

 

わらうことをおぼえ ちぶさに いまわも ほほえみ

※ちぶさ(乳房)…お母さんのおっぱい
※いまわ(今際)…もうこれ限りという時、死に際

(ヒント 8月10日道端に妻と2人の子どもを発見しました)

 

すべなし 地に置けば 子にむらがる蝿

※すべなし(術無し)…なすすべがなく苦しい、どうにもならない

(ヒント 重傷の妻から4才と1才の子どもの最期を聞きました)

 

臨終 木の枝を口に うまかとばい さとうきびばい

※臨終…今にも死のうという時

 

炎天、子のいまわの水をさがしにゆく

※炎天…太陽の日差しが強く焼きつけるような空
※いまわの水…人が死ぬ間際に含ませる水

(ヒント 中学1年の長男が、ついに防空壕の中で亡くなりました。)

 

母のそばまで はうでて わろうて こときれて

※はうでて(這う出て)…這って出て来て
※こときれて(事切れて)… 息が絶える、死ぬ

 

この世の一夜を 母のそばに 月がさしてる顔

 

外には二つ、壕の中にも月さしてくるなきがら

※なきがら(亡骸)…死んで魂が無くなった体

 今日で8月が終わります。私にとっての8月は反戦平和の思いを新たにする時期でもあります。

 今年も8月9日の長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典に行きました。
 そしてこれらの句を知りました。

 そうです。紹介した句は、1945年、長崎に原爆が落とされた際のことを詠んだものでした。
 意味はわかりましたか?皆さんにはまだ難しいかなぁ。

 子どもの親としてこの句を詠むと、悲しくて悲しくてたまらなくなります。私は教えてもらったとき、涙が次から次に出ました。どうかおうちの方にも紹介してみてください。

 今年も、市文化会館であった8.6平和のつどいに行きました。◯中の人(放送部や筑紫子ども会議で活動してる人)が活躍しているのを見て嬉しくなりました。

 今年も、8月にあった人権講座に参加しました。筑紫原爆被害者の会の方がお話してくださいました。

 8月は今日で終わりますが、反戦平和のとりくみは1年を通してやりたいと思っています。

 今、考えているのは2月にある「人権まつり」で、◯中生で朗読劇を披露すること!実は劇の指導、得意なんです!
 下の写真は、前に勤務していた学校でとりくんだ朗読劇に対して、吉永小百合さんからいただいた色紙です。

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なんと、あの吉永小百合さんから色紙をいただきました!

 そっかぁ、あなたたちの世代では吉永さんって知らないか…。
 こんな映画に出てました。

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松竹映画「母と暮らせば」

 おじいちゃん、おばあちゃんたちに聞くと「すごいっ」て言ってくれると思います(笑)

 ただ残念なのは、人権まつりは2月だから、3年生の力は借りられないってこと。受験直前です!

 あなたたちと◯中の新たな歴史を作りたかったなぁ(T_T)

  

 松尾あつゆきさんの句の1つひとつは、短い文章で人を感動させる力を持っています。いや、感動というより悲しみがひしひしと伝わってきます。

 私にはとても真似できませんが、子どもたちに届く言葉で、これらの句を紹介することならできます。

 この通信は、私の反戦平和のとりくみの1つです。