もへちゃん先生の学級通信の資料置き場

もへちゃん先生の学級通信はhttps;./.moheblo.comに引っ越しました

学級初日に配る通信④…「『人』という字は…」バージョン

 

 現在、このブログでは、「お休みしてる子たちへの通信」(=プチ・精神と時の部屋シリーズ)というスタイルでブログを書いています。

 

 でも土・日・祝日くらいは従来のパターン(過去の通信を紹介する)に戻っちゃおうということで、

「学級初日に配る通信」を紹介し始めました。

 今回はその第4弾です。

 では、学級通信「スバル」 No.1(1988年4月8日発行)を紹介します。

入学おめでとう!

 入学おめでとう!

 期待と不安に胸ふくらませ、今日の日を待っていた君たち、

今日から君たちは〇〇中学の生徒であり、1の3の仲間である。

 

 中学校で学ぶことはたくさんある。

 もちろん教科の勉強もその1つだけど…。

 

 しかし、勉強だけでは、でっかい人間には、なれない。

 では、何を学ぶか?

 

 それは『人間になる』ことだ。

 

 「人」という字は「ノ」と「\」に分解できる。

 「ノ」と「\」が支えあって「人」という字が成り立っている。

 『人間になる』ための第1歩は「支えあう」ことだ。

 

 まずは1の3の仲間として、

お互いを支えあうこと。

お互いを信頼しあうこと。

 そうすれば、きっと素晴らしいクラスになるし、君自身がでっかくなれるはず。

 僕は、この学級通信「スバル」を通して、その手伝いをしていくつもりだ。

f:id:toshioh:20200329194343j:plain

スバル このはなさんによるイラストACからのイラスト

 さぁ、1年間、このスバルの絵のように手を取りあって、苦しいときには、もっとしっかりと手をつないで、がんばろうではないか!!

f:id:toshioh:20200226203703j:plain

「スバルの絵のように」…このように人型の中に同じクラスになった子の名前を書いていました。

 学級通信「スバル」は、私が先生になって4年目に発行した学級通信です。

 当時は、まだ学級通信に名前をつけていました。

 数年後から、広島の八ッ塚実先生の真似をして「学級記録」になっていきます。

 八ッ塚先生のことは、以前書きました。まだ読まれてない方で、興味のある方はこちら ↓ をご覧くださいm(_ _)m

moheji.hatenadiary.jp

 ちなみに「スバル」というのは、プレアデス星団の和名です。

 枕草子にも「星はすばる」というのがあるそうです。

 古事記日本書紀にも出てくるほど、日本人には馴染みの星座ということになります。

 また、小さな星々が1つにまとまって見えることから

「統ばる(すばる)」「すまる」…「まとまる」「統一する」という意味の言葉もあるようです

 

 車の会社のスバルも、6つの会社が統合する際に社名を「スバル(6連星)」としたそうです。

 

 私も「まとまる」という願いを込めて、学級通信の名前を「すばる」にしたわけです。

 

 さて、「人という字は…」については、もうみなさんもよくご存じの金八ネタです(笑)

 でも1988年当時は、今ほど金八先生の物真似をする方も少なかったように思います。

 だから、大真面目に書いているし、子どもたちも真面目に受け取ってくれていました。

 いい時代だったなぁ(^^)

 

学級初日に配る通信③…まど みちおさんの詩「さくらのはなびら」バージョン

 土日祝日は、「プチ・精神と時の部屋(臨時休校中の子どもたちに届ける通信)」はお休みして、通常のブログ「過去の通信の紹介」に戻しています。

 そして「学級初日に配る通信」を紹介しています。

 今回はその第3弾です。

 学級通信「道のべ No.1」(1990年4月5日発行)を紹介します。

出会い

さくらのはなびら

              まど みちお

えだを はなれて

ひとひら

 

さくらの はなびらが

じめんに たどりついた

 

いま おわったのだ

そして はじまったのだ

 

ひとつの ことが

さくらに とって

 

いや ちきゅうに とって

うちゅうに とって

 

あたりまえすぎる

ひとつの ことが

 

かけがえのない

ひとつの ことが

  (くまさん まどみちお著 こぐま社刊より)

f:id:toshioh:20200328191534j:plain

よもぎもちもちさんによる写真ACからの写真

 君たちにとって、一生に一度しかない中3時代が、今日始まった。

 そして、その時代をともに歩く仲間と今日出会った。

 いや、出会っただけで「仲間」という言葉を使うべきではない。

 

 1人ひとりの顔が違うように、1人ひとりつらいこと、くやしいことを背負っている。

 

 仲間のいない世界では、

つらいこと、くやしいことを心の奥に無理矢理押し込んで生きていかねばならない。

 お互いがわかりあえず、お互いにつらいこと、くやしいことを増やしてしまう。

 

 そうじゃない世界を3の6では、つくろうじゃないか。

 これは、今の日本に対する挑戦でもある。

 

 お互いを「わかりあう」ことが、その第1歩なんだ。

 君は、隣の人のことをどれだけわかっているか!

 

 私の「学級初日の通信」は文字数が少ないです。

 理由の1つは、一目で読む気の失せる説教くさい通信を、初日から書きたくないからです。

 だんだんと「学級通信を読むのが楽しい」ってなった頃に、説教くさい通信を、感性を揺らす文章で書きます(笑)

 

 もう1つの理由はここ ↓

moheji.hatenadiary.jp

で紹介しましたが、人型の枠の中にクラスの子の名前を書いて、誰と同じクラスになったのかわかるようにしたいので、書くスペースがわずかだからです。

 

 これなら、学年始めの慌ただしい中でも、無理なく書けます。

「継続可能なとりくみ」…これって大事なことだと私は思います。