もへちゃん先生の学級通信

一日お疲れ様です。もへちゃんクラスの1人になって、ちょっとホッとできる学級通信を読んでみませんか?

解答編「3色問題(中3レベル)」から読み解く、2020年教育改革

 

 クイズ「3色問題(中3レベル)」は2018年に出した通信です。

 たった1年しか経っていませんが、2019年の夏、県教委や市教委で「思考力・判断力・表現力を養う」だとか「思考力・判断力・表現力を測るテスト問題」だとかの研修がやたらと開催されました。

 2020年の教育改革がいよいよスタートするからです。

 けれど『学び合い』の考え方を活かした授業をしてきた私にとっては、別段慌てることもありません。普段の授業が思考力・判断力・表現力を養うスタイルだからです。

 ちなみに、クイズ「3色問題(中3レベル)」が入試に出るとすれば、正解を求めるだけではなく、「なぜその解答になるのかを説明せよ」なんてのが付け加わるのかなと思います。

3色服装問題

 学年だよりミニ27号で、3色服装問題を出しました。
 3番の問題は高校入試レベルでしたので、3年生の5月で、この問題に挑戦する人はいないだろうと、私はたかをくくっていました。
 すると…な、な、なんと英○さん、美○さん、歩○さん、裕○さんの4人が返信欄を持ってきてしまいました。
 改めて問題を紹介しましょう。

問題

 もへちゃん先生はのインナーを1枚ずつ持っています。またのポロシャツを1着ずつ、黄の短パンを1着ずつ持っています。

  1.  着用する服が全部違う色になるようにしたい時、着こなしは何通りあるでしょう?
  2.  もし、もへちゃん先生がインナー、ポロシャツ、短パンともの5色、持っていた場合、着用する服を全部違う色にする着こなしは何通りあるでしょう?
  3.  もし、もへちゃん先生がインナー、ポロシャツ、短パンともΧ色、持っていた場合、着用する服を全部違う色にする着こなしは何通りあるでしょう?


 4人の答えは微妙に違っていました。紹介します。さぁどれが正しいと思いますか?

  1.  6通り…これは4人とも同じでした。
  2.  60通り、125通り…どちらかが正解です!
  3.  f:id:toshioh:20191021214829p:plainf:id:toshioh:20191021214905p:plainf:id:toshioh:20191021214942p:plain…なんと正解があります!


 1番の問題が簡単なので、まず解説します。

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 もへちゃん先生がまずインナーを選ぶとき、その選び方は上の図のように3通り。
 木の枝にたとえると、「3本の枝が出た」と言えます。

 1番上の枝(赤のインナーを選んだ)の場合、上着はポロシャツは青か黄の2通りしか選べません。そこで出てくる枝は2本です。
 青のインナーを選んだ場合も出てくる枝は2本。黄のインナーを選んだ場合も2本です。図にすると下のようになります

 f:id:toshioh:20191021215851j:plain

 1番上の枝(インナーは赤→ポロシャツは青と選んだ)の場合、短パンはもう黄しか選べません。だから出てくる枝は1本です。
 残りも同様に枝を出したのが次の図です。

 f:id:toshioh:20191021220213j:plain

 結局、「何通りあるか」とは、「最後の枝が何本あるか」ということですから、1番の答えは6通りでした。4人とも大正解!!

 

 2番も枝を書いて数えればOKです。

 インナーは5色のどれかを選ぶから5本。
 赤いインナーを選んだら、着れるポロシャツは残りの4色。だから赤いインナーから出る枝は4本。
 赤いインナー→青のポロシャツの次は、3色の短パンの中から選べるので3本。

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 あぁ、全部書くのは面倒くさいので、計算で楽をします。
 インナーが5色(枝は5本)
 そこから出る枝(ポロシャツ)は4本
 さらにポロシャツから短パンに向かって出る枝は3本。
 最後の枝の本数は5×4×3=60
 丁寧に絵を書いたら、最後は60本の枝が出るはずです。
 2番の答えは60通りでした。

 3番はインナー、ポロシャツ、短パンともΧ色だから、絵の書きようがありません。
 そこで2番の計算を参考にします。
 まず最初の枝は Χ本、
 次にインナーからポロシャツに向かって出る枝は Χー1本
 さらに、ポロシャツから短パンに向かって出る枝は Χ-2本
 2番のかけ算をまねしたら
 Χ×(Χ-1)×(Χ-2)
 よって答えはΧ(Χ-1)(Χ-2)通り、または f:id:toshioh:20191021221713p:plain


 あぁ、かなり難易度の高い学年だよりミニになってしまいました。ごめんなさい。
 こんな難しい問題にも関わらず挑戦してくれた4人にお礼を(^^)

  • 英○さん…「英」という字は「くさかんむり」と「央」からできており、草の中心である「花ぶさ」を表しています。花ぶさは美しくて人目をひきます。きっと才能に恵まれていて人目をひく人なのでしょう。
  • 美○さん…「美しい」とは「何か良いこと」という意味によくとられます。それは「優れたこと」であり「感動」を人に与えることでもあります。きっと人を感動させる心の美しさを持っているのでしょう。
  • 歩○さん…「歩」という字は右足の前に左足を出した形からできています。1歩1歩着実に夢に向かって進むことができる人に違いありません。
  • 裕○さん… 「谷」は器の上に神が気配を表すことを意味します。「衤」は衣服。すなわち衣服に神の気配が現れることから、豊かといった意味になります。きっといろんな人の気持ちがわかるような、豊かな美しい心を持った人に違いありません。

 みんな素敵な名前です。


 通信にもありますが、クイズ「3色問題(中3レベル)」の通信を出した次の日、4人の子が返信欄を渡してくれました。

 しかし解答編の通信を出せたのは返信欄をくれた日ではなく、さらに次の日でした。なぜかというと、できるだけわかりやすい解説を書こうとしたら、けっこう手間取ったからです。

 『学び合い』の考え方を活かした私の数学の授業では「答えがf:id:toshioh:20191021221713p:plainになることを男女それぞれ1人ずつに説明し、納得してもらえたらサインをもらおう」なんて問題に子どもたちはとりくみます。

 数学の授業で子どもたちに表現力を求める私が、通信で解答編を書く場合、表現力の乏しい解答を書くわけにはいきません。多くの子が理解できるよう、図や表、平易な言葉を駆使しなければならないわけです。

 それでも数学の苦手な子にとっては難しい解説になってしまいました。自らの力のなさを痛感しました(^^;)